- 2007年11月18日 16:44
- カクメモ
今月初め、まだ青い芸術家の作品を見たり好みのものを手に入れるという楽しみがあり今年も多摩美の芸祭に行って来た。特にガラス工芸が好きで彼らの作為的でないゆがみとか、うまくやろうとしてもきっと何かの拍子で筆が走ってしまったとか涙ぐましいばかりに頑張っても失敗した、もしくは偶然にうまくいってしまったとかいった物語がその作品の後ろ側に見え隠れしていてそこがたまらなく魅力的だ。最近、街のあちこちでクラフトフェアというものがあって時々ゆがみを持った美しいようなものを見かけるが手に取るとそこには作為があってがっかりする事がある。けどここの青い芸術家の作ったものはひとつとして同じものがなく、ひとつひとつが実験なのかもしれないなガンバレとシロートの私は秘かに応援する。狭いテーブルに並べられたそれらを手に取って失敗したところを眺めていると、どこからかその若い作者の落胆や驚喜の視線を感じる時もあってお互い目が合ったりすると同時にニヤリとしてしまう。たぶんこうしてひとの好みを探って行くのだろうと思う。そして好みはそれぞれだからという事ぐらい彼らは充分に知っている。あんな中年男に気に入られたってことは自分は才能ないのかなあと君は悲しくなったかもしれないが、まあそう落ち込むな。歴史に残るであろう芸術家の青臭い、しかしセンスの良い実験作品の後ろ側にある物語を想像しながらその作品でこうして酒や茶を飲んだりすることは実に楽しい。諸君ありがと。今年もすばらしい作品に出会えた。青い芸術三昧の後は腹が減ってうまい寿司でも喰いたいと築地へ足を運んだ帰り、ほどよく酒もまわっていて、歌舞伎座の前を通りかかったので時間もあるしちょっと寄って行こうかとかみさんを誘い、三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ)を観劇。孝太郎松緑宗之助染五郎がいて、ひいき役者の場面になると慣れたかけ声がかかり場がいっそう盛り上がる。江戸っ子じゃないから歌舞伎はよくわからないが面白かった。幕見席には着物姿の姉さん達もたくさんいてきっちり日本の文化を楽しんでいた。
現代美術館で見たHussein CHALAYANや岡本太郎の作品の話はまた。


